腰痛にまつわる時代遅れの「常識のウソ」を「新常識」と入れ替えましょう。

みなさん、腰痛について間違った説明を受けていませんか?ここ10数年で従来の腰痛に対する概念が変わってきています。未だに、腰痛や下肢痛の犯人はヘルニアや脊柱管狭窄だと思っている臨床家や患者様が多いようですがホントにそうなのでしょうか?
世の中には腰痛や坐骨神経痛の治療法が星の数ほどあるにも関わらず、患者は減るどころか増加の一途を辿っています。なぜなら、不適切な医療が行なわれているからだと世界各国の腰痛診療ガイドラインは指摘しています。

そろそろ腰痛にまつわる時代遅れの常識を捨て去り、新しくなった腰痛概念を身に付け、腰痛に対して抱いている態度と信念を改めて、より効果的で費用のかからない21世紀の治療を始めませんか?

すべての治療法を試してみるほど人は長生きできません。腰痛疾患でお悩みの方は有効性の確認された治療法で一日も早く治してしまいましょう。医療関係者の方はプロの義務として最新の知見をアップデートし、子孫に負の遺産を残さないためにも根拠に基づく情報の拡散にご協力ください。(TMSジャパン長谷川氏)
当院では国際腰痛学会の研究データを参考に施術を行なっております。
ヘルニアや脊柱管狭窄症と診断されてもご安心ください。

直立二足歩行が人類の宿命!まだそんなこと言ってるの?

二足歩行の多い生活をしている人ほど腰痛発生率は少ないのです。

歳のせい?腰痛の発生率のピークは35歳~55歳です。

職業病?肉体労働者よりも無職の人の方が発生率は高いです。

腰痛には安静が一番?安静臥床は、回復を遅らせるどころか危険要素ありです。

生物学的損傷モデルから生物・心理・社会的な因子へ

レントゲンやMRIなどの画像所見は危険因子(骨折、悪性腫瘍、感染症、リュウマチ及び周辺の炎症性疾患、馬尾症候等)が無い限り痛みとは関係が無いことが分かってきました。

このような科学的根拠をもとに欧米では治療戦略の見直しが行われ腰痛の考え方は、いまや従来の生物学的損傷モデルから、生物学、心理、社会的な因子を盛り込んだものへシフトしています。

欧米では、危険因子が疑われない限り、レントゲンやCTなど無駄に患者に放射線を浴びせたりしなくなりました。

すぐにレントゲンを取る日本とは大きな違いですね。

 

皆さん知っていますか?今までの腰痛の概念が間違っていたことを!

ここ10数年で色んな事が解かって来ました。椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄が痛みやシビレの原因とは限りません。椎間板ヘルニアを腰痛の犯人にするには、矛盾が多すぎます。下のグラフは、健常者の椎間板を年齢別にMRIで調べた研究結果です。無症状の健康人にこれだけ多くの椎間板変性やヘルニア(椎間板膨隆)が存在しているのです。
MRIによる健常者の年齢別異常検出率
次に、これも腰痛がない無症状の健常者を対象とした研究で1995年に国際腰痛学会のボルボ賞を受賞した、研究です。
Volvo賞・受賞

 

痛みが無いのにも関わらず、椎間板ヘルニアは76%に、椎間変性は85%にみられます。したがって、病院で画像検査をすれば、10人に8人はヘルニアが見つかるということです。近頃では、ヘルニアがある方が腰痛の発生率が少ない!といったことも解かって来ました。だから、ヘルニアと診断されても落ち込まないで下さい。

職業別にみる腰痛の発生率
職業別にみる腰痛の発生率
腰痛が職業病だと思っている方も多いかと思いますが上記のグラフは職業別にみる腰痛の発生率です。肉体労働者と専業主婦の発生率にはさほど差はなく、むしろ無職の方の発生率が高くなっています。最近の研究では腰痛の原因として物理的損傷よりも心理社会的要因が関係しているということがわかってきました。

 

参考資料:TMSジャパンより(もっと知りたい方はTMSジャパンホームページをご覧ください。)

腰痛治療の新常識

■画像検査についてはエビデンスをA~Dの4段階で評価したAHCPRの『成人の急性腰痛診療ガイドライン』を踏襲している。臨床検査で危険信号が認められない限り、発症後1ヶ月以内の腰痛患者に単純X線撮影は推奨されない(B)。http://1.usa.gov/uhlYSO

全腰痛患者でレッドフラッグ(危険信号)が認められるのは10%未満ですから、日本の整形外科医が腰痛診療ガイドラインの勧告に従えば画像検査実施率は1/10になるかもしれません。大幅な医療費の節約にはなりますが、経営が成り立たなくなる恐れもあります。実に歯がゆい問題です。

■腰椎の単純X線撮影は、次のレッドフラッグ(危険信号)のいずれかが存在する場合は骨折の除外診断のために推奨される。最近の重大な外傷(全年齢)・最近の軽度外傷(50歳超)・長期ステロイド使用歴・骨粗鬆症・70歳超(C)。http://1.usa.gov/uhlYSO

骨折していても症状が軽くて気づかない場合もありますから高齢者には注意しなければなりませんが、それ以外はレントゲン写真を撮る必要はないということです。腰痛だからといって何でもかんでも画像検査をしてはいけません。そんなことをするのは世界広しといえども日本だけです。

■次の危険信号のどれかが存在する場合はがんや感染症の除外のために単純X線撮影とFBCやESRを併用する。がんや感染症の病歴・37.8℃超の発熱・薬物注射乱用・長期ステロイド使用・安静臥床で悪化・原因不明の体重減少(C)。http://1.usa.gov/uhlYSO

がんや感染症が疑われるレッドフラッグには、画像検査に加えてFBC(全血球数測定)とESR(赤血球沈降速度)といった血液検査で除外診断が必要ということです。

■特にがんや感染症を疑わせるレッドフラッグ(危険信号)の存在下では、たとえ単純X線所見が陰性でも、骨シンチグラフィー・CT・MRIなど他の画像検査の使用が臨床的に必要な場合がある(C)。http://1.usa.gov/uhlYSO

最新の腰痛診療ガイドラインでは、放射線を使用しないMRIが望ましいと勧告しています。

■腰部単純X線撮影の斜位像を常用することは、放射線被曝のリスクが増加するため、成人の急性腰痛患者には推奨されない(B)。http://1.usa.gov/uhlYSO

斜位像は腰椎分離症を検出するために撮影されてきましたが、成人の腰椎分離症は腰痛と無関係であることが明らかになっているため、無意味な放射線被曝は避けろという勧告です。

■【心理社会的因子】慢性腰痛における心理社会的因子の影響に関しては、現在数多くのエビデンスがある。最近の前向きコホート研究数件から、心理社会的因子はこれまで考えられていたよりさらに早い段階で重要であることが示された。http://amzn.to/Hk8veA

腰痛疾患の中には心因性のものがあると思っている医療関係者がまだいるようですけど、患者さんのために根拠に基づく情報のアップデートを急いでくださいね。浦島太郎は患者さんに手を出す資格はありませんよ。

■心理社会的因子はこれまで考えられていたより遥かに早い段階で重要な意味を持ってくる(★★)。http://1.usa.gov/HAlhGU http://1.usa.gov/HwO3ec http://1.usa.gov/IpOLGl

http://1.usa.gov/Ir728U

何度も繰り返します。1996年に発表された腰痛診療ガイドラインでこれだけイエローフラッグ(心理社会的因子)を重視するように勧告しているのです。教科書で習った時代遅れの考え方を一日も早くアップデートしなければ、結局は弱者である患者さんにしわ寄せがいきます。医療関係者は心して取り組んでください。加害者呼ばわりされないためにも、プロとして最低限の責任を果たしましょう。

■臨床的特徴の中には、慢性疼痛および活動障害のリスクファクターとなっているものが数多く存在する(★★)。心理社会的因子は、医学的症状および徴候よりも慢性化にとって重要なリスクファクターである(★★)。http://amzn.to/Hk8veA

腰痛は何としても急性期の段階で解決しなければなりません。もし患部の生物学的損傷だと考えていたら、イエローフラッグ(心理社会的危険因子)を見逃してしまい、腰痛を慢性化させるだけでなく再発率も高めてしまいます。それを回避するためには、腰痛疾患(坐骨神経痛を含む)を「生物・心理・社会的疼痛症候群」として治療する必要があります。

■「迅速な回復のために良好な予後に関する正確な情報を提供」「軽い運動は有害ではないことを再確認」「日常の活動を維持するような現実的指導」「仕事に復帰するような現実的指導」。http://amzn.to/Hk8veA

急性腰痛(ぎっくり腰)の初期管理は、トリアージと患者に正確な情報を提供することがきわめて重要です。ところが今の日本では画像検査に依存するだけならまだしも、患者には時代遅れの不正確な情報しか提供していません。こうした不適切な医療の犠牲になるのは患者なのです。

■適切な情報とアドバイスによって、患者の不安を軽減し、ケアに対する満足度を向上させることができる(★★)。http://amzn.to/Hk8veA

不適切な情報とアドバイスで患者の不安をあおり、治療満足度を低下させる治療はもうやめましょう。まずは迷信や神話ではなく、根拠に基づく正確な情報を入手してください。ただしネットを使って日本語で検索してもヒットしません。

■牽引は腰痛や神経根症状に対して効果はない(★★★)。TENS(経皮的神経電気刺激:低周波治療器)が急性腰痛患者に有効だというエビデンスはない(★★)。http://amzn.to/Hk8veA

牽引には効果がないというこれだけ強い勧告が出されているのですから、そろそろやめませんか? 国によっては訴えられるかもしれませんし、医療費も支払われないでしょうから治療者が自腹を切ることになります。無駄な治療に時間とお金をかけるのはいかがなものでしょう。
■腰痛や坐骨神経痛に対して牽引を用いた安静臥床は無効だというエビデンスがあり、特に安静臥床には関節のこわばり、筋肉の衰弱、骨密度の低下、床ずれ、血栓塞栓症といった合併症を引き起こす危険性がある(★★)。http://1.usa.gov/Jxsprd

もう耳にタコができるほど繰り返していますけど、腰痛や坐骨神経痛だからといって安静に寝ていると、回復が遅れるばかりでなくさらに悪化する可能性もあり、時には命を落とす危険性すらあります。「腰痛には安静が第一」というフレーズをネット上から一掃したいものです。